BD-1 Recumbent Kit
ProtoType
 
Concept
1
2
3
BD-1本体には無加工
重量増を最小限に押さえる
日常的に使用できること

折り畳み自転車のBD-1シリーズを改造してリカンベントを作ってみました。
とりあえず自分で乗って色々試すために作ったので、汚い汚い・・・
製作コンセプトは
1、BD-1本体には無加工(ボルトオン)
2、重量増を最小限に押さえること
3、日常的にしよう出来ること
の3つ、BD-1を選んだのはたまたま自分が持っていたことと、一番売れている折り畳み自転車なので、もしかして販売って事のなったときに1、2台で終わり・・・ってことは無いだろうと・・・基本的には自分で乗るために作ったんですけどね。根性がある人ならこのペ−ジ見れば作れるかな。
1、BD-1本体には無加工
うまく作れ無くて「やっぱやめた」って事になった時に元に戻せないと悲しいのと、飽きたり、普通の折り畳み自転車が必要になったときに元の戻せるようにしたかったので、完全ボルトオンにしました。
2、重量増を最小限に押さえる
言うまでもありませんね(笑)重い自転車には乗りたくない!
完成後に自宅の「体重計」で計ったところ、12kgでした
3、日常的に使用出来ること
BD-1をベースにした時点で「ベッタリと寝転がったシャコタン型」には出来ないのですが、ハンドルの切れ角とかの取り回しや、当たり前の事ですが、チェーンが外れたりとかのトラブルが起きないとか、使いかっての面で、日常的に使って「コンビニに買い物に行ける」完成度を目指しました。
クランク周りクランクまわり
試作品の製作
まずベニア板等でクランク位置を決めるためのダミーを作ります、クニャクニャで乗る事は出来ませんが、フロントサスアームとペダルの関係、足とハンドルの関係、シートの位置、Etc.・・・・頭の中で考えていたときには解らなかった問題点が色々出てきますが、加工が簡単な材料を使って問題点を解消して置き、本番の製作に入ります。
乗ることが出来る物の製作
ベニアで作った試作品を参考に乗ることが出来る強度を持った本番の部品をつくって行きます。
この部分で自作した部品は
1、メインのアルミ板(左右)
2、補強のチャンネル材
3、クランクの軸受け部分
4、固定を安定させるためのφ10のスペ−サー
等です
1、フレーム挟むアルミ板は3mmのアルミ材から切り出します。
2、アルミのチャンネル材で力が掛かる方向に補強する補強材を作ります
3、クランクの軸受け部分はクラッシュで前三角を曲げてしまった、ロードのフレームを切断して製作しました。
4、φ10スペーサーはアルミの丸棒から作ります。
取り付け方
フレームをM6のボルトナットを使って、3mmアルミ板で作った部分で挟みます、この時に、ボルト、アルミプレート、フレームの間に空く三角形のスペースにφ10のアルミ丸棒を挟みます、φ10のアルミ丸棒を挟むことによって、フレームを6箇所で挟むことになり、きちんと回転方向も位置決めされ、センターも出ます。フレームの前の方は縦につぶす加工が入っているので、フレームへの固定そのものには後ろの4本のボルトしか使っていません。
軸受け部分はアルミで自作した部分にボルトナットで止めます。
クランク、チェーンホイールを元々の位置から外し、新しく作った場所に取り付けます。
クランク後ろのプーリーはチェーンがフロントフォークに接触するのを防ぐために取り付けています。
クランク部分全体としては、軽量化を気にしすぎて少々剛性不足気味・・・
シート周り
シート周りは試作もせずに作り始めました。
シートの座面が10mm航空ベニア、バックレストは4m航空ベニア折れ曲がった部分を長いヒンジで繋いでいます、座面には10mmのスボンジゴムを両面テ−プで張っています。軽量化したくて、それほど強度を必要としない部分は、ウッドが一番ですね、衝撃吸収も期待できます。要所要所に金属板を入れて補強しています。BD-1本体には市販のL型金具に穴空け加工をした物を4個使い、フロント側は移動したクランク周りと同じ方法で、リア側はシートポストのクランプ部分の穴を利用して取り付けています。シート位置は固定ですが、リア側の固定位置を変えることによりシート位置を変えることが出来るので、自分専用にする分には問題有りません。
バックレストはフレームの下を通したワイヤーで支えているので、ワイヤーの長さを変えることにより角度を調整できます。ワイヤーは座ったときのサイドサポートにもなっています。又折り畳み時には前に倒すことが出来るので便利です。見た目の大きさは大きいですが、元々のBD-1の「サドル+シートポスト」よりも軽いです。
ハンドル周り
ハンドルはノーマルの物だと前屈みにならないと届かないので、‘ママチャリ’用の‘カマキリ’型ハンドルに変えています。いまいち重い・・・何か適当な物があると良いのですが、とりあえずこれを使っています。私が買った個体は、左右の曲げ具合が違っていて、ステムを真っ直ぐにすると、ハンドルが曲がった状態になると言う・・・この部分は何とかしたい物です。どなたか、良いハンドルご存じ有りませんか?
ブレーキ、シフトのワイヤー関係は元々付いていた物がそのまま使えました。フロントのブレーキワイヤーは元々の折り畳みのためにUターンしている部分を小回りにしているので、折り畳むときは、ブレーキレバーの部分でワイヤーを外さないと折り畳めません。折り畳み性を重視するなら、フロントブレーキ用のワイヤーは交換して、元々のBD-1と同じレイアウトにした方がよいと思います。
その他
もともとのBD-1のチェーンホイールの上に付いているボスのねじ穴を利用して、プーリーを追加しています。この部分にプーリーを付けないと1〜3速にシフトしたときにチェーンがリアサスアームに当たってしまいます。駆動力が掛かったときの「引っ張られ側」なので力が掛かり、あのねじ穴はそれほど強度を持っていないので曲がってしましました。ココは悩みの種です。平地を走っている分にはいらないんですけどね。現在改良中。
クランクとフロントタイヤの関係
クランクとフロントタイヤって言うかフロントサスアームは一番接近させたときで写真のとおりです、この時ハンドルを45°ほど切っています。足とフロントサスアームが接触しそうですが、走行中は先にハンドルが膝、股、に当たるので、走行中には当たりません。
折り畳み
BD-1で折り畳める部分はすべて折り畳めますが、クランク部分は畳めません。シートのバックレストは前に倒せ、ハンドルは元々のバーハンドルよりはかさばる物の、先端を慎重にスポ−クの間に入れれば思ったより場所をとりません。たぶん車のトランクには入るでしょう。(私はワゴン車なので・・・)電車にも持ち込めないことはないと思いますが、(持ち込めました2000年9月28日)リアサスのロック機構がシートポストが無くなったので効かないし、折り畳んだときシートポストが足になっていたのが無くなってしまったので、座りが悪く、自立しないこと、垂れ下がったチェーン・・・等々、折り畳んだ状態での扱いは元のBD-1と比べると相当悪いです。改めてBD-1の折り畳み機構の完成度の高さに感心してしまいました。
乗ってみて
一言、気持ちいい・・・
クランク周りの剛性が足りないとか、ハンドルがチョット遠いとか、プリーが!とか改良点は色々あるのですが(もう少し見た目もね・・・)、こいつは面白い!暇さえ有ればこれに乗って、“完成”バージョンを作ることを考えています。乗った感じについては『リカンベントとは?』を参照して下さい。

Home


改造日記
日々進化しています。

ハンドルステム
ハンドルステムをBD-1C用の
アジャスタブルステムに変えました。
これでハンドルをスネに当たるぎりぎりまで下げることが出来るようになりました。
アジャスターが邪魔になることはありません。

何か良いハンドルないかなぁ・・・
2000.10.12
車体中央のプーリー
 
新型

旧型
車体中央部分のプーリーを改造しました
旧型では元々クランクの上に有ったフレームのねじ穴にボスを挟んで、チェーンガイド用のプーリーを取り付けていたのですが、ペダルを踏み込んだときに引っ張られる側なので大きな力が掛かり壊れてしまいました。
又チエーンガイド用のプーリーはきちんとチェーンに噛んで回転しませんしプーリーの向きが調整できないので、パワーロスが気になっていました。
新型ではステンレスの折り曲げ金具をステンレス製のホースバンドで固定、そこにディレーラー用のベアリング入りプ−リーをPETの板ではさんだ物を取り付けています。
きちんとチェーンとかみ合うベアリング入りプーリーを使い。
プーリーの向きを4〜5速の間に正確に向けることが出来るので。
かなり静かになりました。
100kmほど走っていますが、今のところトラブルは出ていません
2000.10.12
シート部分

旧型

新型
シートの剛性UPと前後調整が容易になるように色々変更しました。
元々シートピラーを使いφ7のシャフト二本にシート全体が乗る構造です。
旧型でシート位置を変えるには、リア側の固定穴を開け直す必要があったのですが、新型ではアーレンキー一本で調整できますし、座面の角度調整もできます。
座面が30mmほど高くなるのですが、元々ハイクランク気味なので、それほど気になりません。
φ7シャフトにかなり力が掛かるようで、鉄のφ7シャフトに16/5inのねじを切った物を使用したところ、50kmほど走ったら曲がってしまいました。
現在はステンレス製(手持ちの工具ではねじが切れないほど堅い)に変えたのですが、すでに曲がりはじめています・・・チタンにでも変えれば耐えるかもしれませんが、今度はヤグラが壊れそうです。
この部分はフロントのクランク部分を取り付けたような構造で作り直したいと思います。
2000.10.12
BD-1 Recumbent Kit
Proto II
 
2000サイクルショウ直前に全面改修しました。
1. クランク周り剛性UP
2. ポジションを100mm前に移動
3. シートレール式シートマウント
初回プロトではクランク周りの剛性が不足し、こぐとクランク周りが変形していました。
ポジションが後ろに乗りすぎで路面の悪い上り坂での不安感、
(ウイリーしそう・・・)(本当は絶対にしませんが)身長の高い人への対応の為
クランク周りを新造しクランク位置を100mm前に移動しました。
トラブルの多かったシートのマウントも強固に作り直し、
全体的な完成度をUPしました。
クランク周りを新造しました。
取り付け方は旧プロトと同じですが、スペーサーのアルミ無垢棒をアルミパイプに変更、多少軽量化しています。
クランク用フレーム本体も、大型化、高剛性化しているにもかかわらず。旧プロトの700g→580gと軽量化、見た感じも良いでしょう?ポジション改善のため、前に100mm延びていますが、チェーンホイールはフロントタイヤより前には出ていません。またフロントディレーラーが取り付けられるマウントも付、苦手な上り坂も楽になっています。

又ステムをBD-1ノーマルの物に戻しました。
シートのマウント部分を作り直しました。
クランク周りよりも先に完成したので今の位置よりも100mmまで後ろにシートを取り付け可能で、身長190Cm(股下88Cm)ぐらいまで対応できます。取り付け強度が大幅にアップしもう壊れる事はないでしょう。シートのアジャストは8mm単位でネジ4本で調整できます。背もたれ部分も少し剛性UPしました。壊れることはなくても剛性がないと不安感があるようで試乗していただいた人に不評だったので、その対策です。背もたれ部分は今の物よりも軽く作れればハンモック式にするかもしてません。
又シート部分の衝撃吸収が期待できなくなったので、リアサスのエラストマーを黄色(ソフト)タイプに変えました。
 
テンショナーの小改造///2000.11.6

極まれにテンショナーからチェーンが脱落するため
外側にガードを着けました。
これを付けてからは一度もチェーンはずれはおこっていません。
フロントディレーラー///2000.11.9

クランク周りを作り直したときにディレーラー用の
マウントを立てました、ディレーラーはシマノの105
アウター60Tインナー42Tです。
本当はキャパを越えているのですが、
問題なく変速しています。
ノーマルBD-1では私は結構回転を上げてこぐ方なので
56Tで過不足無く走っていたのですが、リカンベント化で
スピードが延びるようになったので60Tが欲しくなりました。
60T化で上り坂がさらに苦手になったので42Tが・・・
リカンベントではワイドなギアレシオが必要ですね。
  チェーンのテンション

元々ワイドレシオなリアにさらにフロント変速機が付いたので
リアのディレーラーは写真のような状態です。
左がインナートップ、右がアウターローです。
元々MTB用のキャパの大きいディレーラーなので、
フロントW化しても問題有りません。
チェーンの長さは238コマ(2セット+10コマです)
ペダル///2000.11.10

ペダルを取り外し式のEZYペダルに変えました。
今までは純正の折り畳みペダルを使っていたのですが、
踏んだ方向に微妙に倒れるのが気になっていました。
EZYペダルも厳密に言うと少し倒れているのですが、
足で踏む分には解りません。かなり軽量ですし、
これはお奨めです。
2000.11.14
Proto III
シートが新しくなりました。
ほぼこの状態で市販化の予定です
 
 
シートをアルミパイプフレーム&ネット、ベルトのハンモック式で作り直しました。
φ16のアルミパイプでフレームを組み、座面は30mmベルト、バックレストはネット(一部ベルト)で体を支えます。従来の物よりも少し重くなってしまったのですが、ガッチリと体を支え、乗り心地も良いです。シートに10mmスポンジゴムの「座布団」を敷くとさらに乗り心地が良くなるのですが、柔らかすぎるのか、長時間乗るとお尻の血の巡りが悪くなるような感じがあり、「座布団」無しで乗り心地をよくするために、座面部分の前後方向の大きさを大きくしようかと思っています。
クランク用のフレームの補強

細かい部分ですがクランク用フレームに左右で二本の補強を追加しました。プレート部分からトラス組みになる部分にφ20のパイプのみで支えている部分があり、その部分に応力集中しないように斜めに補強しました。乗ってみても私には違いが解らないのですが、あったほうが良いはずです。

又チェーンにパイプ式のチェーンガードを付けました。
固定はベルクロで、軽く止まっているだけです。


  
シートが大型化しましたが、オストリッチのちび輪バック&ゴミ袋で工具無しに輪行出来ます。
シートバックが下になるので安定性抜群です、シートのヒンジ部分にタイヤを付ければコロコロ輪行出来ると思います。
2000.11.27
シートを改良
シートを改良

シートのバックレスト部分を改良しました。
体のラインに合うようにSの字に曲げました。
今までの乗っている写真等を見ると、
少し猫背になっているような感じがあったのですが
直してみると背筋がピンという感じで気持ちよくなりました。
又お尻に近い部分のバックレストが立ったので、
腰の位置が安定しお尻の下の座布団もいらなくなりました。

なんだか最近、家具屋さんにでもなった気分・・・
2000.11.30
Home